電子メール、Eメールについて 印刷用ページ

電子メール、Eメールについて

11-1.電子メールについて
11-2.電子メールに必要なもの
11-3.電子メールの利用方法
11-4.電子メールの安全対策
11-5.電子メールソフトの設定

11-1.電子メールとは

電子メールとは、ネットワークを使ってメッセージを送ったり、受け取ったりする仕組みです。インターネット網の発達により、そのネットワークは広がり、現在はインターネット上のメール「E-mail(イーメール)」として身近なものになりました。

以前はメールを送ると言えばパソコンを使っておりましたが、近年では携帯電話を使って、相手にメッセージを送る機会も増えています。携帯電話のメールでは、パソコンほど専門知識を必要としないということも利用者が増えている要因であると思われます。

インターネットと携帯電話の普及により、日常的に使われるようになったメールの利点として、相手が電話に出られない状況であってもメッセージを残せるという点があります。パソコンを使ったメールなら、写真や文書データなども送ることができますし、携帯電話でのメールなら、どこにいてもメッセージが届くので便利です。

携帯電話のメールの場合とパソコンによるメールでは、相手にメールを見てもらうまでに要する時間に違いがあります。携帯電話の場合は、電波の届く範囲であればいつでも受信されますが、パソコンの場合はパソコンの電源を入れてメールを受信する必要があります(メールの転送をすればこの限りではありません)。

11-2.電子メールに必要なもの

ここでは、パソコンで利用するメールについてお話したいと思います。パソコンでメールを送ったり、受け取ったりする為には、いくつか必要なものがあります。それは、「インターネット接続環境」と「メールソフト」、そして「メールアカウントとパスワード」です。

インターネット接続環境
インターネットサービスプロバイダ(ISP)との契約を行い、インターネットを利用できることが必要です。お住まいの地域によって、光回線や電話回線、CATVなど、利用できるISPに違いがあるので、よく分からない場合は、お近くの家電店などに相談するとよいでしょう。

メールソフト
メールを利用するためのソフトウェアでメーラーとも呼ばれます。メールソフトにもいくつか種類がありますが、ここでは、パソコンを購入すると付属している「Outlook Express(アウトルックエクスプレス)」を例にとって、説明をしていきます。

メールアカウント
通常、契約するインターネットサービスプロバイダ(ISP)で取得します。メールアカウントとは、「***@e-jikan.jp(***は任意の文字列)」のように表されるメールアドレス全体の中で、「***」の部分をいい、「@より後はドメイン名」と呼びます。通常、希望するメールアカウントをISPに申し込みすると、決定したメールアカウントとそれに対するパスワードを付与されます。

例えばYahoo!BBで契約をして、「***」というメールアカウントを取得する場合、メールアドレスは「***@ybb.ne.jp」となります(ドメイン名は「ybb.ne.jp」)。ドメイン名は契約するISPによって異なるため、ISPのサービス提供エリア外へ引越をする場合などは、同じメールアドレスを使用できなくなります。

パスワード
パスワードは、メールを受信する為に必要になるものです。例えて言うならメールアカウントというポストを開ける為の鍵がパスワードとなります。


ISPで取得できるメールアドレスの数は、ISPの契約形態により異なります。このため、多くのメールアドレスを必要とする場合は、フリーメールと呼ばれる無料のメールアドレスを取得すると便利です。フリーメールについては、後ほど説明します。

11-3.電子メールの利用方法

メールを利用するために必要なものを準備したら、パソコンへの設定を行います。このときに必要な項目は「メールアドレス」と「メールアカウント」、「パスワード」の他に、「送信サーバー名」「受信サーバー名」があります。これらすべての情報は、メールアカウントを取得すれば、ISPから貰える情報です。

メールソフトの起動
まず、メールソフトを起動します。デスクトップのスタートボタンを選択すると、「Outlook Express」というアイコンがあると思いますので、それをクリックします。

スタートメニューに無い場合は、すべてのプログラムを選択してから「Outlook Express」を選択します。

メールソフトが起動したら、ISPからの情報を元にメールソフトへの設定を行います。詳しい設定方法は、ISPのホームページ上で解説されているか、資料として貰えるのが一般的ですので、ここでの説明は省かせていただきます。

メールを送る(送信)
メールソフトを起動し、メールの作成ボタンを押すと、メッセージの作成という新たなウィンドウが現れますので、「宛先」、「件名」、「本文」を入力します。

「宛先」には、相手のメールアドレスを入力するのですが、初めてメールを送る場合は、メールが正しく使える状態であるかどうか、自分自身にメールを送ってテストをしてみましょう。

メッセージの作成時の入力項目について簡単に説明をしますと、
宛先:メールを送る相手のメールアドレスを入力
件名:メールの用件を入力
本文:メールの内容を入力
CC:同一のメールを他の人に出す場合、他のメールアドレスを入力
受け取った相手側にも、誰に同じメールを送ったかが分かる
BCC:同一のメールを他の人に出す場合、他のメールアドレスを入力
受け取った相手側には、誰に同時にメールを送ったかが分からない

新しいメッセージのウィンドウで、「宛先」にご自身のメールアドレス、「件名」と「本文」に適当な文字を入力して、送信ボタンを押してみましょう。メッセージを入力したウィンドウが閉じられ、メールが送られます。

メールを送信したら、メールソフトの「送信済みアイテム」の項目をクリックしてみましょう。今送ったメールが格納されているはずです。送ったメッセージの内容はダブルクリックで確認することもできます。

メールを受け取る(受信)
メールソフトの送受信アイコンをクリックします。すると、メールが一時保管されているISPのメールサーバーから、メールを受信することができます。

通常、メールソフト起動時にもメールの受信が行われるようになっています(メールソフトの設定により変更可能)。

メールを受け取ったら、受信トレイを選択し、読みたいメールをダブルクリックすると読むことができます。

受信したメールは上の欄に一覧表示されます。また、表示されたメールは、「宛先」「件名」「送信日時」などの項目をクリックすることで並び替えることができます。
Outlook Expressの場合、最初の設定では見たいメールをクリックしただけで、画面下のプレビューウィンドウと呼ばれる箇所にメールの内容が表示されます。

11-4.電子メールの安全対策

メールは、メッセージや文書、写真などを相手に送るのに便利なもので、パソコンを使う仕事をするうえでは必ずといっていいほど使うでしょう。ただ、便利な反面、怖い一面もあります。インターネットついても、同じことがいえるのですが、ウイルスやスパイウェアという悪意のあるプログラムにより、個人情報が外部に漏れてしまう恐れがあるのです。

このとき、自分のメールアドレスだけでなく、自分とメールをやり取りした相手のメールアドレスも外部に漏れてしまうことがあります。また、逆に相手先から自分のメールアドレスが外部に漏れてしまうこともあります。

ウイルス対策ソフトの導入
あなたと知り合いのメールアドレス(個人情報)を守るためには、インターネットの安全対策でも述べたように、ウイルス対策ソフトを導入することが必須だといえます。ただ、これらウイルス対策ソフトを導入すれば、悪意のあるプログラムを100%遮断できるという訳ではありません。これは、ウイルスやスパイウェアといった悪意のあるプログラムが日々新しく(悪意のある誰かの手により)生まれているからです。

ウイルス対策ソフトとしては、シマンテック社のノートンとトレンドマイクロ社のウイルスバスターが有名で、どの家電販売店でも手に入れることができますので、ご購入後、ご自身のパソコンにソフトウェアをインストールして下さい。自分だけでなく、お知り合いの個人情報を守るためにも、こういったソフトウェアは導入すべきでしょう。

11-5.電子メールソフトの設定

メールソフトを介したウイルス感染を防ぐために、ウイルス対策ソフトを導入する以外にも、メールソフトの設定・使い方によっても、ウイルスからパソコンを守る(リスクを低減する)ことができます。ここでは、「プレビューウィンドウ」と「メールの送信・受信形式」についてお話していきます。

メールソフトの設定:プレビューウィンドウ
メールソフト「Outlook Express(アウトルックエクスプレス)」では、初期の設定では「プレビューウィンドウを表示する」ようになっています。

ウイルスによっては、メールを開く(開封する)ことやプレビューするだけでも感染してしまうものがあるため、この設定は変更しておくべきでしょう。

設定を変更するためには、メールソフト起動後にメニューから「表示」を選択し、その中にある「レイアウト」をクリックします。

クリック後に表示される「ウィンドウのレイアウトのプロパティ」で「プレビューウィンドウを表示する」のチェックマークを外し、「適用」ボタンをクリック、「OK」ボタンでウィンドウを閉じます。

メールソフトの設定:メールの送信・受信形式
メールを送信・受信する際には「テキスト」と「HTML」の2種類の形式があります。

テキスト形式
純粋な文字だけのデータで、文字の装飾や配置に関する情報を持っていないもの。

HTML形式
文字データ以外に、文字装飾や配置、画像などを使用できるもので、一見、見栄えがよく思われるが、この形式を悪用したウイルスが多いため好ましくない。


これら二つの内、テキスト形式については問題ないのですが、HTML形式については注意が必要です。ウイルスの中には、メールソフトにおけるHTML表示機能の欠陥を狙ったものも多く存在します。また、HTML形式に対応していないメールソフトもあるため、利用は避けるべきでしょう。ちなみに、HTML形式のメールを受信し、プレビューウィンドウで確認するのが最も悪い組み合わせです。

ウイルス感染の要因となるHTML形式のメールは、メールソフトの設定によりテキスト形式で送信・受信することもできますので、特に必要が無い場合は、テキスト形式での送信・受信を行うようにしましょう。

テキスト形式で受信するための設定
メールをテキスト形式で受信するためには、メールソフト「Outlook Express(アウトルックエクスプレス)」のメニュー「ツール」から「オプション」を選択し、新たに現れた「オプションウィンドウ」で、「読み取り」タブをクリックし、「メッセージはすべてテキスト形式で読み取る」にチェックを入れ、「適用」ボタンを押し、「OK」とします。


テキスト形式で受信するための設定(相手への配慮のため)
メールをテキスト形式で送信するためには、メールソフト「Outlook Express(アウトルックエクスプレス)」のメニュー「ツール」から「オプション」を選択し、新たに現れた「オプションウィンドウ」で、「送信」タブをクリックし、ウィンドウ下部にある「メール送信の形式」で「テキスト形式」を選択し、「適用」ボタン、「OK」を押します。


メールソフト「Outlook Express(アウトルックエクスプレス)」については、プレビューウィンドウを使用せずに、テキスト形式での送受信を行い、ウイルス対策ソフトを導入することでほとんどのリスクを回避できるでしょう。また、迷惑メールと思われるメールを開封しないことも重要です。
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